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原料費調整制度について

原料費調整制度とは

「原料費調整制度」とはLPガスの輸入価格が変動した場合に、速やかにガス料金に反映させる制度です。
LPガスは石油と同様に海外からの輸入に依存しております。LPガスの輸入価格はサウジアラビアなどの産油国からの通告価格(CP)、近年において急速に輸入が増加している米国産LPガス価格(MB)、為替レート(TTS)、その他に運賃(フレート)等外部要因によって毎月変動しております。
弊社で基準として定めた「基準原料価格」と毎月変動する「当月原料価格」との価格差を「原料費調整単価」として従量料金に反映させて調整します。
原料費調整制度は都市ガス・電力会社では既に採用されており、当社は2016年11月から導入しております。毎月の原料費や為替の変動が変動幅の大小にかかわらず毎月のガス料金に反映され、お客様に対して料金の透明性が反映される制度です。

「原料費調整制度」のメリット

原料費調整制度ではLPガスの輸入価格が下がれば速やかにガス料金に反映します。固定価格ではLPガスの輸入価格が大幅に変動した時のみ価格改定を実施することになり、一度の価格改定の幅が大きくなります。そのため場合によってはお客様の負担が大きくなり、また改定時期がずれることにより輸入価格の動向と必ずしも一致しない場合があります。ガス事業者の都合で勝手に上下するのではなく、LPガスの輸入価格の変動幅の大小に関らず毎月のガス料金へすみやかに反映されるため、透明性のある制度といえます。

原料費調整制度の算出方法

原料費調整単価の算出方法

基準となる原料価格(66,000円/㌧)と当月原料価格との差額1㎥あたりの料金を算出します。

基準原料価格

66,000円/㌧を基準価格として固定します。(2018年1~12月輸入実績に基づいて算出)
※基準原料価格に基づいて家庭用基準料金表を算定しております

当月原料価格

※FOB価格・フレート価格の中東北米比率はLPG元売り大手の卸価格改定にあわせて毎年見直します。

合成CP

 (検針月の3ヵ月前CP+2ヵ月前CP)÷2 70%

北米MB

検針月3ヵ月前MB価格 + ターミナルフィ67㌦ 30%※毎年見直し

中東フレート

検針月の2ヵ月前RIMフレート 70%

北米フレート 

検針月の2ヵ月前RIMフレート×1.6(中東フレートの差額1.6倍)+パナマ運河通行料13㌦ 30%※毎年見直し

+2㌦ 

中東・北米合成フレートに2港積み2港卸手数料2㌦プラス

TTS

検針月3ヵ月前の平均TTS

石油石炭税

1,860円/㌧

当月原料価格算出例

(2018年8月~12月指標)

  8月 9月 10月 11月 12月
CP価格(㌦/㌧) 580 600 655 540 445
MB価格(㌦/㌧) 509 552 498 387  
TTS(円/㌦) 112.08 112.91 113.82 114.36  
TTS(円/㌦) 48.4 49.1 51.0 486.6  
FOB価格

中東合成CP 492.5×70% + 北米MB 454㌦×30% = 480.95
中東合成CP(11月CP540㌦+12月CP445㌦)÷2=492.5㌦
北米MB   11月MB387㌦+67㌦(ターミナルフィー)=454㌦

当月原料価格算出例(2019年2月の場合)

(中東フレート 48.6㌦×70% + 北米フレート 90.76㌦×30%)+2㌦=63.248 → 63.2
中東フレート(RIMフレート) 48.6㌦
北米フレート(RIMフレート)48.6×1.6倍+13㌦(パナマ運河通行料)=90.76㌦

円換算

11月1日~末日TTS平均  114.36円/㌦

LPG輸入価格

(FOB価格480.95+フレート価格63.2)×114.36=62,228.994 → 62,200円/㌧

当月原料価格

62,200円/㌧ + 石油石炭税1,860円/㌧=64,060円/㌧

原料費調整単価

(当月原料価格64,060円-基準原料価格66,000円÷1,000÷0.482≒▲4.02489…→4.0/

2019年2月ガス料金の原料費調整単価は1㎥あたり▲4.0円です。(1月比▲25.3円/㎥)

当月原料価格の算定方法はLPG元売り大手「ジクシス」の卸価格指標にあわせております。ジクシス卸価格改定幅と2ヵ月後の原料費調整単価の改定幅は同額です。
ジクシスHP https://www.gyxis.jp/

原料価格

用語の解説

CP(Contract Price:通告価格)

1994年10月から開始されたサウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコ社のLPガスターム契約(長期契約におけるFOB輸出価格の方式で、サウジ及び他産ガス国のスポット入札価格を総合判断して決定する価格です。入札価格は公表されないことからある意味で一方的な通告価格と言えます。当月CPは前月末に発表されます。

MB(Mont Belvieu)

米テキサス州モントベルビューで取引されているLPガスの市場価格をいいます。業者間で現物取引されているLPガスは石油情報会社OPISによって価格評価されており日ごとに変動します。LPガス元売り大手4社は米エンタープライズ社との売買取引の際に指標として取引されるnon-TET価格の前月1日から末日の月間平均値を採用しています。

FOB(Free on Board)

商品を売買する貿易条件の一つで、本船渡し条件の略です。FOB価格はタンカー運賃等を含まない積み出し価格であり、積み出し港で商品の受け渡しが終了した時点で商品の所有権は売主から買主に移転します。

ターミナルフィー(Terminal Fee)

米国産LPガスを日本へ輸出するときに発生するLPガス輸出ターミナルの使用料を指します。輸出基地の「新規資金の投資回収コスト+一定程度の利益」との位置づけです。米輸出業者によると購入者、輸出先に関らず全て概ね同じレベルであり契約期間が長く、契約数量が多いほどターミナルフィーは抑制されます。LPガス元売り大手は卸価格フォーミュラのターミナルフィーを毎年見直しており、当社も元売りの改定に合わせて見直します。

フレート(Freight:運賃)

運送契約における運送者が荷主より得る運送の対価をいいます。中東フレート指標は石油情報会社、リム情報開発株式会社が発行するLPGマーケット情報内の中東・極東間の傭船料のスポットフレートとタームフレートを基に算出した指標を採用します。北米フレートは日本までの航海日数が中東の1.6倍、パナマ運河の通行料13㌦/㌧のため中東リムフレート1.6倍にパナマ運河通行料13㌦を加算した数値を採用します。北米フレートのパナマ運河通行料は元売りの改定に合わせて一年ごとに見直します。

TTS(Telegraphic Transfer Selling Rate:対顧客電信売)

銀行が顧客に対して外貨を売る(円を外貨に交換する)時に用いられる為替レートです。三菱東京UFJの対顧客電信売り相場(円/㌦)1日~末日までの月間平均値を採用します。

石油石炭税

輸入LPGは石油石炭税法に基づき、1㌧あたり1,860円課税されております。国内の製油所で生産されるLPGについては原料の原油1KLあたり2,800円課税されており、生産品のLPGについては非課税となります。また自動車として使用するLPGには別途、1kgあたり17.5円(1Lあたり9.8円)課税されています。さらにLPガスの全てには消費段階で消費税が課税されます。

産気率

 1kgのLPガスを気化させると約0.482㎥になります。これを基準として産気率を計算しております。なおLPガスの産気率は気温によって変動するため地域を大きく4つにわけております。
(1)産気率 0.469㎥/kg    北海道 青森 岩手 秋田
(2)産気率 0.478㎥/kg    宮城 山形 福島 新潟 富山 石川
(3)産気率 0.482㎥/kg    (1)(2)(4)を除く都道府県
(4)産気率 0.480㎥/kg    沖縄
※中部地区は(3)0.482㎥/kgとなります。

LPガス価格推移(CP・MB・TTS・フレート)について